嫁入り物語:episode 3
忘れもしない、付き合い始めて
初めてのクリスマスイブ。

私から言わないと、万事この調子だった。
もちろんクリスマスサプライズもなく
大渋滞の中、車でさまよう2人。
案の定、どこへ行っても…

それこそファミレスまで満員だった。

おい(汗)。
本当にダメダメなクリスマス。
普通のカップルなら、この日を境に別れていることでしょう。
しかし付き合いだけは長かったので
妙に所帯染みてて、それでギクシャクすることはなかった。
「ここ、すいてるよ。」と見つけたお店は…

本当に今日はクリスマスイブなのか、と
疑いたくなるほで店内は静かだった。
しゃべる声が響き渡るためオチオチ愛も語れない。
なべのグツグツという音がBGMだった残念なクリスマス。
でも恋愛中はそんなところも
「飾らない人ね」といい方に解釈されるから不思議。
そしてその頃、ダンナは公団で一人暮らししていた。
築年数がかなりありそうなその建物は
私が想像していた憧れの一人暮らしとは
かなりイメージが違っていた。
しかし…

なんと、こんなところでサプライズ!

突然の訪問にも関わらず部屋がむっちゃくちゃきれいだった!
こっそりのぞいた押し入れの中も
びしっとアイロンをかけたシャツが4〜5枚かけてあり
古い建物だが、その室内には完全無欠の潔癖オーラが
ぷんぷんに漂っていた。

と、謙遜していたが、これは違う。
ほこりひとつ、手あかひとつないのだ。
ダンナの背景に、目には見えない大きな何かが存在する。
ダンナの後ろに誰かいる。
ダンナのバックに何かいる。きっといる。
……
……
……

いた。
後で聞いた話では
週1ペースで2人は掃除と洗濯に通っていたらしい(汗)
(続く)
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