新たな予感

おばさんに呼び止められた。
しかし、台所にただよう匂いでだいたいのことは察知できた。

お義母さんが去年から煮続けている大根料理。
食材を延々とつぎ足しながら煮続けている大根料理。
どうやら、ついにこのなべをこがしてしまったようだ。

おばさんが言う通り、最近のあのなべの中は
見るにしのびない状態だった。
おばさんが、ほっと胸をなでおろすのもうなづける。

しかし、少々ひっかっかることもあった。
あの神経質なお義母さんが
料理がこげるほど、なべから離れたというのが
にわかに信じられない。
(私やおばさんなら、ありえる。)
で、予感は的中した……orz
午後からお義母さんに
病院の薬をもらって来てほしいと頼まれた。
「じゃ、探してみるわね。」と言われて、1時間後…

一緒に探したが、見つからない。
病院に訳を話して、薬だけ処方してもらった。

去年の夏、お義母さんはホチキスと爪切りの見分けがつかず
冷や汗をかいた。
しかし家族の心配をよそに、この冬はしっかりしていた。
いろいろと忘れることはあったが
こんなちぐはぐな会話は、ほとんどなかった。
お義母さんが、大根を煮るのをやめてからおかしい。
…いや、大根を煮続けていたことも
今となってはおかしかったのかな?とも思う。
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