誰似?(4)


この時代 ならではのムーブメントに
ぼくも染まっていった。

中学時代からの親友に
箱根アフロディーテに誘われた。
この頃のぼくは、ラジオの周波数を一生懸命合わせながら
ザ・フーやドアーズ、バニラファッジやクリームを聴くのが
唯一の楽しみだった。
…と言うより、それが全てだった。
箱根アフロディーテへは、ヒッチハイクで行った。
霧の中で聴いたピンクフロイドに
心のそこから感動した。

その後は、どんどん音楽にのめり込んでいき
バンドも結成した。
地元で有名ミュージシャンがコンサートをすると
その前座をつとめるようになった。
母親は何度も学校から呼び出しをくらっていた。
なんとか高校は卒業したものの
もう2人がまともに会話をすることもなくなっていった。
しかし何かの本を探していた時、
洋裁の本や公務員読本に混じって母親の本棚から

がでてきた。しかし…

これが勝手にした唯一の母親との会話だった。
さてその頃、ある田舎の片隅で

と、くったくない小学4年生の女の子がいた。
後にこの少女が、クリーム少年と結婚することになろうとは
ゆめゆめ思いもしない。
(もう少し、つづく)
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